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書評/感想『君と会えたから......』夢は拡散する。他人にも、未来の自分にも。

 

「死ね」

中学生の頃ヤンキーから吐かれていたその言葉とは裏腹に、僕は人生で3回も命を拾っている。

 

 

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1回目

4,5歳の頃、高さ1.5m程度の壁のブロック塀の上からコンクリートの地面へ頭から落ち、頭が割れた。

血が流れていたことと頭がぼーっとして意識がないことから、頭蓋骨骨折と脳震盪を起こしていたと思う。

 

気づけば僕は病院のベッドにいて、母親は常に隣にいて看病してくれいた。

親戚の家に遊びにいく予定が入院してしまったので、逆にいとこがお見舞いに来てくれて嬉しかったことを覚えている。

 

 

2回目は19歳の頃

上記の中学生の頃から僕は人間不信になり、完全に自分の殻に閉じこもるような性格になった。

当時は犠牲にした青春(今思えば結構充実していた)を取り戻すためには成功するしかないと考え、高学歴エリートへの道を歩もうと決心して浪人を始めた。

しかし基本的にバカだったので、思うように成績は上がらず目標としていた大学へ合格するための学力はつかなかった。

どんどん周りに置いていかれる焦燥感、勉強しても勉強しても理解出来ないという自己嫌悪、ずっと続いていた人間不信、家族との不和、軋轢。

 

自暴自棄も重なり、今この苦しみから逃げられるなら命を落としても構わないと思っていた。

ストレスや負担が重なり、僕は睡眠薬を大量に飲んだ。

 

しかしそれでも朝は来た。

薬の効果がまだ効いて意識が朦朧とする中、僕は律儀にも予備校に休みの連絡を入れた。

そして丸2日ほど眠り続けた。

目が覚めた僕はまだ生きているという実感と、これから続く勉強や自己嫌悪との間に挟まれて正常な判断が出来なくなった。

パニックになった僕は物に当たり、自分の部屋はまるで廃墟のようになった。

近所やお隣さんが暴漢や強盗が現れたのではと誤解したほどだったらしい。

 

結局ご近所さんで警察に勤めているおじさんが出て来て、僕をなだめてくれた。

それから僕は自分の身の丈に合った大学を目指し勉強しつつ、授業のカリキュラムを変えて空いた時間で予備校の友達とよく遊ぶようになった。

 

 

3回目は28歳のとき

今の職場で歓迎会を開いてもらったときに、僕は勢い余って急性アルコール中毒になって病院に運ばれた。

 

その前の仕事で心身ともに疲弊しきっていたため、他人とお酒を囲むなんて機会はほとんどなかったしお酒のペースも完全に忘れていた。

 

お店の外で地面に這いつくばって看病してもらっていた時、通りすがりのおばちゃんが「様子がおかしいから早く救急車を呼んだ方がいい」と助言をくれたらしい。

 

病院に運ばれたあと心拍数がみるみる下がり、血流は止まり、体温が下がってガタガタと震えながら僕は「死にたくない」とつぶやいていた。

 

ちなみに僕が運ばれた先の病院の看護師や先生は酔っ払いに尋常じゃなく厳しいところだった。

 

看護師のおばちゃんは心拍がとまりつつある僕に

「こんな忙しいのに心臓とめてんじゃねーよ!」くらいの勢いで怒鳴ったらしい。

隣にいた家族曰く、その瞬間に息を吹き返したとのこと。

 

点滴が終わり症状が回復して病院を出ようとしたころ、当直の医師が

「お酒でつぶれるなんて二度とやらないでくださいね。大人なんだから」と本当に呆れた顔で僕に説教をした。

 

付き添いの会社の人、家族、看護師さんと医師との関わりの中で、

本当に自分のことが情けないと思った。

 

 

 

 

 

僕はこの本を読んだときに、自分の命は幸運と他人からの施しの上に成り立っていると再認識した。

 

しかしどんなに強く願っても努力しても、人は必ずいつか死ぬ。

 

生まれてから死ぬまでの時間が人によって長い人も居れば短い人もいる。

 

なぜ生きるのか、どう生きるのか、と常に自分に問いて過ごさなければあっと今に人生の終わりを迎えてしまう。

 

 

作中ではヒロインが死ぬ。

死ぬ前にやり遂げたいことは誰かの夢を叶える手助けをすること。

しかもそれは彼女の父親から引き継いだ夢でもあった。

 

そして主人公は夢を叶える。

 

書中にはいくつも夢を叶えるためのステップが具体的に書かれている。

僕はこの手の本をいくつか読んだことがあるが、その内容はだいたいいつも同じだ。

 

しかし僕はそれを読むたびに

「また同じことが書いてある。ビジネス系自己啓発書の焼き直しか」

なんて思うことは出来ない。

 

なぜなら著者は身近な人を2人亡くしたことをきっかけにこの本を書いた、と書き加えているからだ。

 

夢が叶うどころか、夢を見つける前に亡くなった若い人もいる。

 

 

それを想うと僕はとても運がいい。

事故で頭を割り、イジメから人間不信になり、自己嫌悪で自殺未遂、急性アル中、前職では心身が衰弱するほど働いて当時の夢は挫折した。

 

こうやって文字にするととんでもない精神異常者や酒に溺れる情けない男、仕事でうつ病になった社会不適合者のように見える。

 

でも僕は後遺症や病気もなく、五体満足で、趣味があって、時間があって、仲間がいて、健康な体があって(筋トレでバーベル120kgとか持ち上げる)、家族も居る。

 

恵まれた環境で自分のやりたいことを見つけてチャレンジ出来て居る。

 

このブログもその一環だ。

今現在進行形だ。

 

自分の弱さやダメなところを思い出し、今努力していること、続けることでたどり着ける未来。

その3つをこの本を読んで再認識した。

 

 

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